アニメ大国の肖像―大塚康生氏(その2)
5月18日付の中日新聞に大塚さんのインタビュー第2弾が掲載されました。今回は待ってましたの「ルパン三世」にまつわるお話。以前に大隈さんの回も読んだあとなので、そのくだりはまた興味深いです。

青年向けの時間帯から7時という子供向けの時間帯への方針変更での出来事は面白い。
(大塚)初の青年向け作品で、非常に先見の名があると思った。
でも、早すぎた。方針変更で子供向けに七時台の放映になると、おおすみさんは「降りる」と言い出し、会議の時、出ていこうとした。その時「ほら」と、ちょっと描いたパラパラ漫画を彼に見せたのです。
"アニメの原点"の効果は絶大だった。おおすみは「あれを見てやる気になった」。制作が軌道に乗ると、作画は大塚さんの独壇場だった。

アニメ大国の肖像<25>より抜粋

中日新聞2006/5/18掲載また、大塚さんはこうもいっている。
「『ルパン』は前半と後半のトーンが違う、とよく言われますが、その全体を見るから『いい』。シリアスなおおすみ演出と、コミカルな高幡、宮崎演出の重層構造だから面白い。どちらか一方だったら、今のルパンはないんじゃないですか。」

こりゃもう言わずもがなですよね。
私は思いっきり陽のルパンから入っていった口ですから、旧ル前半のルパンが新鮮で、そんな違う側面の魅力にとりこになって、その後マモーでおののき、原作でびっくらこいたという経緯の中で知れば知るほどルパンの違う顔を見つけるようで面白かったんですよね。
逆もまたしかりで、暗い部分を知ったあとルパンの明るい部分を再び見るとまたこれが違って見えてくる。「そんなアホ面しててもお前〜」とその仮面を引っぺがしてやりたい衝動に駆られるわけです(笑)
視聴率低迷、演出の交代劇、再放送でのブレーク、新シリーズでの改変と図らずも経て来たこの過程があったから私は今もルパンを見てキャッキャ言ってるんだと思うと感慨深いものがあります。それがおよそ35年も前の出来事ですか・・・ルパンに歴史ありです。

あと、漫画家とアニメーターの感覚の違いの話はなるほどな〜と。「各コマの間に時間がある」「漫画家は象徴的なシーンだけを描いている」端的でいて実に分かりやすい。モンキーさん自身に「この角度から見たルパン描いてよ」と言うエピソードは、ルパン創世記ならではのお話かも。今でもキャラデザ決めでこういうことやってもいいのになぁ、なんて(笑)モンキーさんの絵を研究してまとめたのが「ルパン」(大塚氏談)、というこの形って実はとってもベーシックな方法なんじゃないんかなと思うのだけど。

最後にこちらを抜粋。
リアリティーにこだわって、作中に登場させた実在の銃、車などは、大塚さんの趣味が大きく反映されており、原作にはない。ふと疑問が湧く。アニメ版「ルパン」は誰のものなのか。
そりゃ、モンキーさんですよ。いくらいじっても、原型は疑いなくモンキーさんのもの。僕はそれを動かす職人なのですから。

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